小鳥たち(アナイス・ニン/著)

小鳥たち (新潮文庫)

小鳥たち (新潮文庫)

この本は、女性作家アナイス・ニンが、1940年から翌年にかけて、お金儲けを目的として、親友ヘンリー・ミラーのすすめで、一人の老人コレクターの楽しみのために匿名で書いたエロチックな小説(エロティカ)を、13編集めています。
当時、ニンのまわりには、貧しい芸術家志望者たちが大ぜい集まっていて、老人の払ってくれる巨額の報酬は、それらの友人をうるおすのに大いに役立ったというこうとです。
死を間近に控えて、著者は、当時は、男の独壇場であったこの分野に、情事というものを、女の立場から考察して、女も挑んでみようということで、自分の正式の作品として認め、没後まもなく公刊されました。
詩人の矢川澄子さんの、淡々とした物語風の訳文が、いかにも好事家好みという作品の雰囲気を、文学的に仕上げています。

りかさん(梨木香歩/著)

りかさん (新潮文庫)

りかさん (新潮文庫)

雛祭りにようこがおばあちゃんからもらった人形の名は「りかさん」。
生きている人間の強すぎる気持ちを整理し、感情の濁りの部分を吸い取る力を持った「りかさん」とようこのふれあいを優しく描いたファンタジー
同じ著者梨木香歩「からくりからくさ」の前段の物語。
ちょっと、りかさんが、何でも知りすぎているという感じがして、物語としては物足りなく思いましたが、「からくりからくさ」とあわせて読むと、著者の世界観がより深く理解できると思います。

また、この本には、「からくりからくさ」の続篇ともなる「ミケルの庭」も収録されています。

トモッチのかぶりつき歳時記

娘のトモッチが、喜んで食べている顔を見ると、料理の作り甲斐もあるというものです。
トモッチが、お父さんの手料理にかぶりつく写真日記を、季節順に並べ替えて整理し、四季のお料理レシピ集(歳時記)としてまとめてみました。
それなりに季節感もあって、日々のお献立の参考にも、お使いいただけると思います↓。
http://akira-chin.com/search2.php?res_id=2055